グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


ホーム >  症状・部位から診療科を探す >   >  多発性硬化症

多発性硬化症


多発性硬化症は脳、脊髄、視神経が障害される原因不明の疾患です。脱髄病変が空間的に多発し、時間的に再発と寛解を繰り返すことから多発性硬化症と名付けられました。もともとは欧米で多い疾患でしたが、近年は本邦でも増加傾向です。症状は視力障害、手足の麻痺、運動失調、感覚障害、排尿障害、認知機能の障害と多種多様です。診断にはMRIや髄液検査が有用です。当院で施行した多発性硬化症患者さんの脳MRI画像をお示しします(図2)。再発時にはステロイドパルス療法が行われますが、寛解の維持、すなわち症状が落ち着いているときの再発予防の治療が非常に重要です。近年は多くの薬が使用可能となり、インターフェロンβ1b皮下注射、インターフェロンβ1a筋肉注射、グラチラマー塩酸塩皮下注射、フィンゴリモド内服、フマル酸ジメチル内服、ナタリズマブ点滴静注と治療の選択肢が増えてきています。

多発性硬化症の脳MRI画像。本画像では灰色の部分が正常脳ですが、その内部に白色の部分がありそこが脱髄病変です。