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がん治療と仕事の両立支援



はじめに

働く世代のがん患者さんへのサポート体制に力を入れています。
がん相談支援室では、がん専門相談員(看護師3名と医療ソーシャルワーカー1名)が、患者さんやご家族が抱える様々なご相談をお受けしています。特に働く世代のがん患者さんへのサポートとして、
  • 仕事と治療の両立支援
  • アピアランスケア
に取り組んでいます。

仕事と治療の両立支援

治療を受けながら働き続けることを支援するために、就労に関する専門家である「社会保険労務士」による相談を始めました。
  • 仕事を休む時、どのような制度が利用できるのか
  • 上司や同僚にどのように話せばよいのか
  • 仕事に復帰するタイミングは?
など仕事に関する相談全般をお受けしています。

アピアランスケア

アピアランスケアとは、「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアである」と定義されています。がん治療による脱毛や皮膚・爪の障害などの外見の変化のために、前向きになれない、外に出たくないといった悩みを抱える方が、自分らしさを取り戻すことができるように支援しています。当院では、外見の変化への対策について個々の患者さんの相談悩みに対応するためのアピアランスケア外来と、外見の変化への対策について皆で学ぶためのアピアランスケア教室を行っています。

その他の取り組み

このほかにも、病気のことを子どもにどのように伝えるか、子どもとどのように向き合っていけばよいかなど、患者さんご自身のことだけではなく、ご家族の関するご相談についても一緒に考えていきます。

医師からのメッセージ

乳がん 外科 和田 朋子

乳がんになる女性の割合は年々増加しています。 特に、45歳から55歳の方が増加傾向にあります。治療法の進歩により、死亡率は高くありません。若い方がなった場合でも、しっかり治療を行うことで死亡率を低下できる種類のがんです。当院は、乳がんの患者さんがいらっしゃった場合、患者さんの意向を聞きながら、治療方針を立てていきます。再建を希望される場合は大学病院へ紹介を行う連携体制が整っています。
乳がんは他のがんと比べて息が長い病気です。手術だけでなく、その後の薬物療法や放射線治療が重要となります。そのため、患者さん自身が、自分の生活を維持しながら病気と向き合う気持ちがとても大切です。ご自身が望まれる生活のサポートを病院として提供することを目指して、取り組んでまいります。

子宮頸がん 産婦人科 丸山 康世

子宮頸がんは、「異形成」とよばれる前がん状態を経てがんになるという特徴をもった病気です。進行がんでは,出血が症状として現れますが,前がん状態では症状はありません。そのため、子宮頸がん検診が非常に有用です。
当院で行う治療は,手術療法が中心です.異形成は1泊2日,進行がんは約10日入院が必要ですが、術後の放射線・抗がん剤治療は,働きながら治療を行う場合など,通院でも対応しています。がん患者さんの治療には、がん認定の看護師さんが入り、ケアやサポートをする体制を整えています。また、当院は駅から近く、外来治療をしやすい環境も整っております。働き方やライフプランによって,治療の選択肢は様々です。患者さんに最もよい治療法を一緒に選択できることを心がけて、診療に取り組んでまいります。

大腸がん 外科 長谷川 誠司

大腸がんと呼ばれるこの病気は、実は結腸がんと直腸がんの2つの部位に発生したがんを合わせたものを指します。肥満が発がんの危険因子とされ、胃がん、食道がんなどと比較して、太目の方が多い印象があります。他のがんと同様ですが、早期には自覚症状が出にくく、診断がついたときにはがんが進行していることもしばしばあります。喫煙や飲酒の他に、赤身肉(牛、豚、羊など)や加工肉(ハムなど)が発がんに関連するとされ、食事の好みが欧米化したこともあり、近年、患者数は増加しています。がんによる死亡率は肺がんに次いでワースト2位(男性ではワースト3位、女性ではワースト1位)です。腫瘍の部位が体の左か右によって、症状が異なってくるのも特徴です。左側は肛門に近く、血便が出ますが、右側は便秘、下痢といった普段でも起こりうる症状のことも多く、腫瘍が増大し腸閉塞に陥って初めて気づくケースも稀ではありません。早期発見のためにも、検診に積極的に行こうとする意識が大切ですが、気になった時にタイミングを逃さないで検査することも大切です。

がんは進行具合によって治療方法は異なりますが、患者さんの現状を正しく把握し、適した治療を目指しています。手術が必要となる患者さんに対して常にお伝えしているのは、「手術直後からリハビリが始まっていること」です。病気、まして術後というと絶対安静のイメージが強いようですが、心筋梗塞等とは異なり、術後早期の離床が大切です。家事などの自分の身の回りの生活を取り戻すことが、仕事復帰への第一歩となります。闘病する患者さんに、医師のみならず、看護師、薬剤師、MSW、栄養士、社会労務士、事務等と病院全体で寄り添う治療を目指して取り組んで参っております。

白血病・悪性リンパ腫 血液内科 藤田 浩之

白血病・悪性リンパ腫ともに若い人にも多くみられる悪性の疾患です。死に至る病というイメージがありますが、現在では治療法が進歩し、多くの方が社会復帰しています。女性は妊娠出産される方も数多くいらっしゃいます。
一人一人の患者さんに最も適した診療をするということをスタッフ一同常に考えています。働きながら治療する方のために、点滴室や化学療法室などの外来治療環境も整っています。がんセンターや大学病院とも十分な連携を取っています。当院では休日・夜間の救急体制が非常に整っています。たとえば、内科系医師が複数で救急診療にあたっているため、突然の発熱や発疹、嘔吐など、病状の変化にきめ細かく対応できいつでも血液内科医と連絡が取れる体制を確立しています。無菌室も11床あり、緊急入院となった患者さんも、翌日には無菌室に入室して頂くことが可能です。

私は、日本血液学会においてAYA世代の白血病治療ガイドライン作成にも携わっております。その経験を生かして、日々の治療に取り組んでいきます。

問い合わせ

直接対面でお話をおうかがいする方法とお電話でご相談をお受けする方法があります。
受付時間 月曜日~金曜日 9:00~17:00
電話番号 045-832-1111(代表)「がん相談支援室」とお伝えください。
場所 病院西玄関(駅側)向かい MR棟1階