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令和5年度 DPC指標



病院指標

年齢階級別退院患者数

年齢区分 0歳~ 10歳~ 20歳~ 30歳~ 40歳~ 50歳~ 60歳~ 70歳~ 80歳~ 90歳~
患者数 1,359 213 212 356 584 1,111 1,419 3,414 3,328 679
当院は平成15年から地域医療支援病院として幅広い年齢層に医療を提供しています。また地域中核病院として急性期医療の役割を果たすため、救急医療・小児医療・周産期医療などの拠点病院として医療の充実に努め、安全で質の高い医療を提供しています。
2023年度の年齢階級別退院患者数では、前年度と同様に、最も多かったのは70歳代で、全体の約27%を占め、70歳代以上の割合が58.2%と全体の約6割を占めています
また、4番目に10歳未満が多く、これは横浜市小児救急拠点病院としての役割や、周産期救急の役割を果たしている結果と考えれらます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 435 2.34 2.61 0.00 71.71
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 204 8.16 8.75 0.49 75.23
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 76 7.24 7.63 0.00 72.96
060340xx03x01x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病あり 72 17.47 16.81 9.72 78.79
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 52 9.77 11.65 1.92 73.88
消化器内科の入院症例で最も多いのは大腸ポリープの内視鏡的手術です。当院では原則1泊2日の入院で内視鏡的大腸ポリープ切除術を行っています。2番目は総胆管結石に伴う胆管炎で腹痛、発熱で救急外来を受診されそのまま入院加療が必要となることが多く、症例数は増加傾向にあります。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 121 2.35 2.98 0.00 76.07
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 90 20.07 18.65 5.56 76.92
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 73 2.00 2.03 0.00 59.81
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 51 13.98 13.59 7.84 75.98
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 28 4.57 8.33 0.00 74.07
呼吸器内科では肺の悪性腫瘍、すなわち肺癌の患者さんが最多です。次いで誤嚥性肺炎の患者さんが多く、COPDの患者さん(主に急性増悪)がそれに続きます。ご高齢の誤嚥性肺炎患者さんは当院で2週間程度の急性期治療後、転院していただいているケースが多いです。睡眠時無呼吸症候群の入院精密検査(終夜睡眠ポリグラフィー)および治療を行っています。

腎臓内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 45 11.42 11.49 6.67 65.04
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2-1あり 37 10.86 13.81 5.41 75.03
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 8.96 7.57 0.00 71.04
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2-1あり 18 31 34.07 5.56 75.17
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 18 13.67 13.52 11.11 66.89
腎臓高血圧内科では、腎疾患(腎炎・ネフローゼ症候群・腎不全など)や検尿で異常を指摘された方の精密検査、高血圧の検査・治療を中心に、血液透析や腹膜透析、血漿交換療法を含む血液浄化療法全般を担当しています。 また、肺炎をはじめとする透析患者さんのさまざまな合併症の治療も行なっています。

糖尿病内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2-1あり 110 10.62 13.99 1.82 66.89
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2なし 35 8.63 10.66 2.86 61.17
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 34 21.68 20.60 52.94 86.94
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 14.96 13.15 4.17 63.75
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 17 17.00 13.52 17.65 82.24
2型糖尿病の在院日数平均を下げるために、糖尿病の教育入院パスを作成した。誤嚥性肺炎は、入院時からパスを用いて、早期転院を目標とする。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 16 19.25 15.57 50.00 76.38
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 15 12.40 15.70 26.67 75.87
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 21.57 18.24 42.86 81.43
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 13 25.77 19.09 76.92 75.15
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2なし 13 7.23 6.25 0.00 72.77
当科で最も多い疾患は脳梗塞です。横浜市は高齢化が進行していることから平均年齢が高くなっており、その結果退院調整が必要な場合が多く、在院日数は長めになっています。

血液内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2-5あり 副傷病なし 23 26.04 29.83 4.35 74.78
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2-2あり 15 29.93 36.15 0.00 68.73
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-4あり 15 9.53 9.62 0.00 67.87
130010xx97x9xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2-9あり 14 35.14 34.93 0.00 76.21
130010xx97x8xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2-8あり 10 30.8 33.83 0.00 65.3
血液内科では主として造血器悪性疾患の患者さんを診療しています。
入院で診る疾患は、多い順に、急性白血病、悪性リンパ腫の中の非ホジキンリンパ腫です。本表には入っていませんが、次いで、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群となります。
これらの患者さんに対して、最新の、できるだけ良い治療(いわゆる標準治療)を提供するよう心掛けております。
抗癌剤などの治療を行うに当たっては、なるべく合併症を作らないよう、上手に支持療法を行うよう心掛け、患者さんの社会復帰・家庭復帰を後押ししております。
また、地域の病院・医院からのご紹介に対してはできるだけお断りすることのないよう、そして、かかりつけ患者さんが急な発熱などで体調を崩した場合、できるだけ円滑に入院できるように、入院病床を効率的に運用しております。

リウマチ膠原病内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 15.82 14.23 11.76 69.82
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 17 15 13.52 17.65 82.53
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし - - - - -
リウマチ・膠原病内科では主として全身性自己免疫疾患の入院診療を行っております。
間質性肺炎や腎炎を伴う膠原病・血管炎などが含まれます。
最も多い疾患はリウマチ性多発筋痛で、次いで顕微鏡的多発顕微鏡、関節リウマチの順です。
ステロイドや免疫抑制剤を個々人の症状や状態に合わせて適切に使うようにしています。
誤嚥性肺炎や尿路感染症などの一般内科疾患の入院も受け持ちしており、地域医療に協力しております。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 153 4.76 4.57 0.00 70.17
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 128 3.37 3.05 0.00 70.09
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 124 14.09 17.38 12.90 85.03
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2なし 86 5.58 4.26 1.16 70.98
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 84 11.86 11.54 0.00 70.57
狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患は当科の診療の中でも中心的な疾患です。当院での心臓カテーテル検査は年間約1000例、カテーテルによる治療は400例を超えています。しかし緊急性が低いと判断される患者さんについては、まず外来で運動負荷検査やラジオアイソトープによる検査、CTなど負担の少ない検査をした上で、特に必要と思われる方に限定してカテーテル検査をお勧めするようにしています。また1年365日、24時間院内に循環器専門医が常駐して、いつでも専門的な緊急処置ができる体制をとっていることと、心臓血管外科もあるため必要な患者さんには、外科的手術も可能であることが当院の特徴です。
 高齢化と心筋梗塞などの急性疾患の治療成績向上にともなう死亡率低下の結果、慢性心不全の患者さんが増加しています。心不全の治療においては、平素から確実な薬の内服や塩分摂取制限などの生活管理も大切です。当院は救急患者さんの診療が使命となっているため、状態が安定しているにもかかわらずご自宅での療養環境が整わない場合には、転院をお願いすることもあります。不整脈についても多くの患者さんを診療しています。特に心房細動に対するカテーテルアブレーションは近年全国的に増加傾向で、当院でも積極的に行なっております。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 280 1.00 2.12 0.00 4.18
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 151 5.41 6.37 1.32 3.13
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 108 5.28 5.96 1.85 0.87
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 76 4.07 5.86 5.26 3.78
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 56 4.36 6.07 5.36 0.00
近年アレルギー疾患のもつ小児の数が増え、食物アレルギーに対しては個別対応が求められています。当院小児科では、アレルギー専門医による食物負荷試験を日帰り入院で行っています。
急性期疾患としては、気管支喘息や肺炎・気管支炎・細気管支炎、肺炎といった呼吸器疾患が多くなっています。これは、当院が市の小児救急拠点病院の一つとして、昼夜を問わず急性期疾患に対応しているためと考えています。
なお、上位5位までには含まれていませんが、川崎病の診療も積極的に行っています(症例数毎年50-70人)。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 182 3.07 4.55 0.55 71.40
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 110 6.15 6.87 0.91 64.11
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 91 9.36 15.12 1.10 75.03
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 73 7.51 9.88 0.00 63.79
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 51 4.02 5.64 0.00 66.57
外科で最も多い手術症例は鼠径ヘルニアです。100人中2-3人がなるといわれています。術式には前方アプローチ(従来法)、腹腔鏡下手術(58%)があり、病態によって手術法を決定します。次に多いのが胆嚢結石症、胆嚢炎等になります。症状を伴う胆嚢結石に対する予定手術や急性胆嚢炎の診断で救急搬送され、緊急手術となる症例もあります。手術の第一選択は腹腔鏡下胆嚢摘出術(98%)となります。3番目に多い結腸の悪性腫瘍は、近隣のクリニックや当院の消化器内科で消化管内視鏡検査を行った後に紹介されるのがほとんどです。なかには大腸癌イレウスの診断で救急搬送されてくる場合があり、消化器内科と連携して大腸ステント留置を行い一時的な人工肛門の造設を回避し患者さんのQOLの向上にも努めています。結腸癌+直腸癌の98%は腹腔鏡下の手術を行っています。また、虫垂炎手術も99%が腹腔鏡下手術です。内視鏡外科学会技術認定医3名を擁し、高い技術を誇っています。
乳腺の疾患が増えているのは、2022年4月から体制を整備し、新たに乳腺センターを立ち上げました。 「横浜市南部地域の乳がん診療に貢献する」という乳腺センターのビジョンのもと、高度な専門性を持つ多職種のメディカルスタッフによるチーム医療を実践してまいります。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 190 13.83 19.55 3.68 69.89
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 139 18.60 21.96 10.79 78.06
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 83 21.04 25.50 71.08 82.41
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 66 3.24 4.76 0.00 59.30
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 45 4.67 14.00 13.33 69.82
股関節・膝関節の変性疾患に対する人工股関節置換術・人工膝関節置換術が最も多い手術となっています。関節温存手術である高位脛骨骨切り術に代表される膝関節周囲骨切り術も多く行っています。
高齢者に多い大腿近位部骨折などの下肢手術、上肢の骨折・外傷に対する観血的整復固定術を多く行っています。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 8.56 9.88 4.00 76.40
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 17.36 8.38 36.36 81.55
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - - - -
010070xx9910xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - - - -
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - - - -
脳神経外科では頭部外傷患者さんの入院が一番多くなっています。脳挫傷など保存的加療を行う患者さんだけでなく、急性硬膜下血腫や急性硬膜外血腫などで緊急手術が必要になる患者さんもいます。次に脳出血の患者さんが多くなっており、中には緊急手術が必要になる患者さんがいらっしゃいます。リハビリテーションが必要な患者さんが大多数のため急性期の治療が終わった後に転院される患者さんが多くなってきます。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 29 9.79 12.88 3.45 71.83
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 27 8.48 9.29 3.70 71.48
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - - - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - - - -
100100xx99x0xx 糖尿病足病変 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
帯状疱疹、膿皮症と蜂窩織炎などの急性皮膚感染症の入院が多い傾向となっています。次いで、手術目的の入院が多く、高齢者が多いことから、今後もこの傾向は続くと思われます。入院期間は短めのことが多いが、高齢者が多い背景を考え、入院期間の長期化による機能低下を防止するためにも、ニーズに合わせて柔軟に対応し、早期退院へのスムーズな移行を病棟のスタッフと協力し図っていきたいと思います。徐々に悪性腫瘍の手術も増えているように思います。また、皮膚アレルギー疾患の治療や原因精査のための短期入院の受け入れも積極定期に受け入れていきたいと思います。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 190 2.09 2.44 0.00 72.48
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 100 5.25 6.59 0.00 75.37
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 65 5.55 7.75 0.00 72.89
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 49 8.14 6.85 0.00 74.73
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 45 13.22 13.52 2.22 76.96
 現在、男性の最も罹患率の高い悪性腫瘍が前立腺癌となっております。前立腺癌の診断にはPSAが有用ですが、最終的には前立腺針生検が必要となります。当院では静脈麻酔下(全身麻酔)に、痛みが無く施行が可能となっております。また高齢化に伴い尿路感染症が増加しております。腎盂腎炎、前立腺炎、精巣上体炎などの感染では採血データや症状に応じて外来治療・入院治療を選択しております。
 泌尿器科悪性疾患手術で最も多いものは、膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術です。よりよい治療成績を目指して、内視鏡手術にもこだわりを持って取り組んでいます。
 前立腺肥大症に対しては、低侵襲を目指して接触型レーザー蒸散術を導入しており、高齢、抗血栓治療中などの多彩なリスクにもより柔軟に対応するよう心懸けております。
 尿路結石では体外衝撃波結石破砕術(外来治療)が困難と判断された結石に対して経尿道的尿路結石除去術を行っております。
腎臓・腎盂尿管の悪性腫瘍に関しては、腹腔鏡手術を中心とした集学的治療を行っております。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 69 4.84 5.93 0.00 46.78
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 56 4.95 6.00 0.00 43.11
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 46 8.46 9.34 0.00 34.76
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 43 2 2.96 0.00 42.30
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 29 7.59 10.1 0.00 64.86
地域中核病院として近隣の実地医家からの紹介だけでなく、婦人科救急としても多数の患者さんを受け入れており、搬送症例の増加に伴い、手術症例自体が増加しています。その中で卵巣腫瘍茎捻転や異所性妊娠といった、緊急の場合でも、それが夜間であっても腹腔鏡手術にて対応しています。子宮摘出については、最近ではそのほとんどが腹腔鏡下での子宮全摘術となっています。また婦人科悪性腫瘍(子宮頸がん・体がんや卵巣がん)に関しては、手術療法や抗がん剤治療、放射線療法も行っていて、子宮体癌に関しては指針に沿って、ⅠA期であれば腹腔鏡下での子宮摘出術を行っています。今後も「患者さんにやさしい」腹腔鏡下手術例が増加していくと考えられます。
 
産科としては当院は地域周産期母子センターとして周産期救急受け入れ病院として機能しており、自院のみならず近隣から、救急搬送含めて多数の症例を受け入れています。同時に当院は総合病院として、糖尿病や高血圧症などの合併症妊婦も多数紹介あるいは受診されています。そのため、胎児発育遅延や胎盤機能不全による羊水過少などの症例も増加していて、また高齢妊婦、特に40歳以上の初産婦や、BMIが30以上の高度肥満の症例などが近年明らかに増加しています。さらに当院にはNICUが併設されているので切迫早産~早産症例も多数診察しています。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 634 2.45 2.54 0.16 77.92
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 59 2.41 4.82 0.00 79.51
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 43 2.21 4.46 0.00 79.19
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 - - - - -
020220xx97xxx1 緑内障 その他の手術あり 両眼 - - - - -
入院白内障手術を中心とした治療を行っており、日帰り手術では対応できない難症例、全身的なリスクのある症例、全身麻酔が必要な症例に対応しております。その他緑内障、網膜硝子体疾患に対する手術治療も行っております。

耳鼻いんこう科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 71 7.65 7.53 0.00 17.24
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 53 5.83 6.02 0.00 49.57
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 38 7.87 8.71 0.00 50.87
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 29 5.31 5.51 0.00 31.52
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 28 5.64 5.80 0.00 36.82
地域の中核病院として慢性副鼻腔炎、慢性扁桃炎、突発性難聴などの疾患を多く診療しています。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 4.25 5.21 0.00 76.67
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 20 9.95 10.42 5.00 82.10
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 18 1.67 7.57 0.00 67.78
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病あり 17 16.59 9.00 23.53 81.82
050161xx9900xx 大動脈解離 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 13 16.92 16.49 23.08 79.38
当院の心臓血管外科は地域の総合病院としての役割を重視した診療を行っています。近隣のクリニックからの紹介を積極的に受け入れ、治療、手術を行い、治療後は紹介元の医療機関で治療を継続していただいています。
治療にあたっては、循環器内科と院内連携を綿密にし、患者さんにとって最良と考えられる治療を選択しています。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 73 8.68 9.89 0.00 74.22
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - - - -
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし - - - - -
040050xx97x0xx 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし - - - - -
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし - - - - -
当院呼吸器外科では傷の小さな完全鏡視下手術を導入しています。対象疾患は気胸、膿胸などの感染性疾患、肺癌など多岐にわたります。導入後、手術時間や在院日数の短縮など目に見える形で成果がでています。また手術やその他治療に関しては、呼吸器内科とも協力し、患者さんに最も合った適切な治療を提供しています。今後も体にやさしい安全な手術の提供を心掛けてまいります。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり 39 6.79 8.18 0.00 60.49
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 22 2.05 2.82 0.00 77.18
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 19 2.95 3.93 0.00 48.37
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 10 5.60 7.22 0.00 79.30
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) - - - - -
四肢リンパ浮腫の診療では、術前評価はリンパシンチグラフィとICG蛍光造影、超音波検査など併せて行っております。治療法はリンパ管静脈吻合(LVA)に加えて脂肪吸引(LS)を併用することもありますが、適応は個々の状態によります。                                                         眼瞼下垂の診療では、通常通り症状・原因に応じて手術法を使い分けておりますが、挙筋前転術は松尾法の両側同時実施を推奨しております。外来手術または入院1泊2日で、患者様の状態や環境を考慮してご相談の上、選択しています。

初発の5大がんのUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 版数
StageI StageII StageIII StageIV 不明
胃がん 62 - 16 25 15 14 8
大腸がん 30 23 95 57 53 35 8
乳がん 56 43 - - - 22 8
肺がん 62 10 37 117 80 37 8
肝がん - 10 11 - 14 20 8
※1:UICC TNM分類、2:がん取扱い規約
胃癌、大腸癌、肝癌は消化器内科、外科で連携して治療方針を決定し、治療を進めていきます。乳癌は乳腺センター、肺癌は呼吸器内科、呼吸器外科が担当します。いずれもガイドラインに沿った治療を進めていきます。患者さんのQOL向上を考慮し、早期がんでは、ESDなどの内視鏡治療で根治となる場合もあります。また、進行がんでは、術前・術後の化学療法、放射線療法などエビデンスに基づいた治療を進めています。胃癌に対する手術の82%が腹腔鏡下に行われています。
結腸癌の98%、直腸癌の100%が腹腔鏡下に手術を行っています。できるだけ、肛門温存を行います。胃癌、大腸癌ともにさまざまな多施設共同臨床研究に参加し、エビデンス構築や最新の知識を得るように努力しています。肝臓癌は肝臓の予備能力や解剖学的な位置関係などにより切除範囲や手術の適応を決めています。日本肝胆膵外科学会高度技能指導医が1名、専門医が1名おり、腹腔鏡下手術を38%に施行しています。乳癌については乳房温存を含む手術治療、放射線療法、化学療法による集学的な治療が必要となることがあります。また日々治療方針が進歩している分野でもあります。最新のエビデンスに基づいた治療を実践しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 在院日数 平均年齢
軽症 16 9.50 59.38
中等症 100 15.43 79.67
重症 42 21.81 85.29
超重症 28 13.29 82.71
当科では基幹病院の役割として、中等症が最も多く、重症、超重症患者と続いています。重症・超重症では平均年齢が80歳を超えています。

脳梗塞の患者数等

発症日から 件数 在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 97 24.53 78.44 44.10%
その他 14 16.93 78.93 5.40%
脳梗塞など虚血性脳血管障害の患者さんは主に神経内科に入院となりますが、その他脳神経外科に入院される患者さんもいてその合計の数になります。この中では脳梗塞が主で、その他に一過性脳虚血発作などがあります。脳梗塞をみてみると発症3日以内の急性期脳梗塞が約90%を占めており、平均年齢も78歳と高齢者が多くなっています。急性期の治療およびリハビリテーションを平均して3週間くらい行い、その後は38%越の患者さんがリハビリテーションの継続のためリハビリテーション専門の病院に転院となっています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 389 0.10 1.06 0.00 71.93
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 206 2.90 11.00 5.34 76.87
K654 内視鏡的消化管止血術 50 2.18 9.90 6.00 78.56
K6852 内視鏡的胆道結石除去術 その他のもの 44 1.50 4.45 0.00 74.98
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 38 3.00 3.92 2.63 74.68
消化器内科で行う手術は内視鏡を使ったものがほとんどです。最も多いのは大腸ポリープ切除で原則1泊2日の入院で治療を行っています。
2番目に多いのが内視鏡的胆道ステントですが、総胆管結石に対して行われることが最も多く、膵臓がん、胆管癌による閉塞性黄疸に対しても行われ症例数は増加傾向にあります。
3番目の内視鏡消化管止血術は吐血、下血に対して行われ胃潰瘍、大腸憩室出血などがおもな対象となります。

腎臓内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 51 11.02 10.57 9.80 74.49
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 14 1.36 5.93 7.14 81.36
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 1の実施後3月以内に実施する場合 - - - - -
当院では、透析患者さんのバスキュラーアクセス手術(内シャント設置術、人工血管移植術、経皮的シャント拡張術など)を心臓血管外科にお願いしており、低侵襲かつ高い開存率を実現しています。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 136 1.37 2.86 0.00 70.71
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 83 2.98 3.78 1.20 72.22
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 41 0.00 13.39 2.44 68.02
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 34 2.82 9.74 2.94 81.09
K597-2 ペースメーカー交換術 30 1.10 6.53 0.00 81.57
狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患の治療法には、①薬物療法のみ②カテーテルによる治療③外科的にバイパス手術をする方法の3つがあります。その中から病気の重症度や全身状態により適切な治療方法を選択しますが、当院では1つの治療法に偏った方針は持たず、極力病状に沿った治療の選択を心がけております。また治療法の選択に際しては、その長所と短所を十分に患者さんとご家族に説明した上でご希望に沿った治療法を選択しています。またその際には、病状のみでなくその患者さんが置かれている、職業や家族構成などの社会環境にも十分配慮いています。
 また、高齢化にともないペースメーカーを必要とする患者さんも増加する方向にあります。
不整脈についても多くの患者さんを診療しています。特に心房細動に対するカテーテルアブレーションは近年全国的に増加傾向で、当院でも積極的に行なっております。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 129 1.61 4.16 0.78 65.29
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 126 1.02 1.04 0.79 70.17
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 111 2.14 8.69 4.50 75.68
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 59 0.98 1.12 0.00 72.8
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 50 1.00 2.02 0.00 66.2
外科では腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多い手術となっています。胆嚢摘出術の98%は腹腔鏡下に行われています。総胆管結石合併例でも消化器内科と連携し内視鏡的総胆管結石切石後に、外科で腹腔鏡下に胆嚢摘出術を行っています。胃全摘後など特殊な場合以外に総胆管結石で手術になることはありません。また重大な合併症である胆道損傷は5年間で一例もありません。
2番目に多い腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術では3D腹腔鏡を導入したり、ビデオクリニックなどで研鑚に努めています。前方修復術を選択するか腹腔鏡下で修復するかは患者さんの希望や既往歴、ヘルニアの大きさを考慮して、症例に応じて判断しています。
3番目に多いのは腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除です。傷が小さいだけでなく良好な視野の下に精緻な手術が行えるのが特徴です。
4番目に多いのは鼠径ヘルニアの前方修復術です。外科医として初期に経験することの多い手術ですが、詳細な解剖の理解と緻密な技術を要します。繰り返し勉強会を行い、研鑽に励んでいます。
5番目に多い乳腺悪性腫瘍手術は2022年4月から体制を整備し、新たに乳腺センターを立ち上げました。 「横浜市南部地域の乳がん診療に貢献する」という乳腺センターのビジョンのもと、高度な専門性を持つ多職種のメディカルスタッフによるチーム医療を実践してまいります。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 342 1.23 14.08 8.19 73.39
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 92 2.88 8.40 36.96 73.34
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 89 1.34 4.12 7.87 65.83
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 53 1.36 4.83 16.98 53.94
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 48 1.00 1.19 0.00 55.08
股関節・膝関節の人工関節置換術が最も多い手術となっています。
次に高齢者に多い骨折(大腿骨近位部骨折・橈骨遠位端骨折)に対する骨折観血的手術となっています。関節温存手術である高位脛骨骨切り術に代表される膝関節周囲骨切り術も多く行っています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 20 1.25 7.30 5.00 78.55
K1742 水頭症手術 シャント手術 - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) - - - - -
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
K1781 脳血管内手術 1箇所 - - - - -
脳神経外科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫の穿頭洗浄術です。頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫を洗浄して除去することにより手術前にあった片麻痺などの症状は改善されます。慢性硬膜下血腫は高齢者に多く、リハビリテーションが必要な患者さんもいらっしゃいます。
脳神経外科領域においても内視鏡技術の進歩はめざましく他に内視鏡下脳内血腫除去術や内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(下垂体腫瘍)などを行っています。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 150 1.17 4.11 0.00 75.21
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの 64 1.00 3.56 0.00 73.06
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 44 1.00 3.16 0.00 63.59
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 43 2.14 7.95 11.63 71.47
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 19 1.00 7.42 0.00 75.74
 泌尿器科悪性疾患手術で最も多いものは、膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術です。腫瘍の位置や状態に応じて、電解質利用によるバイポーラー手術と従来型のモノポーラー手術を選択しております。より良い治療成績を追及するため、こだわりをもって治療に当たっております。
 尿路結石では体外衝撃波結石破砕術が困難と判断された結石に対して経尿道的尿路結石除去術を行っております。
 腎臓・腎盂尿管の悪性腫瘍に関しては、腹腔鏡手術を中心とした集学的治療を行っております。また、副腎疾患に対しても、糖尿病内分泌科・腎臓高血圧内科と連携して腹腔鏡手術を積極的に行っております。
腹腔鏡で行う手術はその他に前立腺癌に対する手術があります。開腹手術に比べて出血や疼痛の低減化などメリットの多い術式となっております。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 77 0.91 3.14 0.00 41.51
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 64 0.98 3.11 0.00 49.42
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 49 1.29 6.57 0.00 34.73
K867 子宮頸部(腟部)切除術 45 1.00 0.00 0.00 43.04
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 33 1.24 6.55 3.03 31.88
腹腔鏡下の手術が、手術全体に対する割合も、実施件数自体も増加しています。今後もこの傾向は持続していくものと考えられます。入院日数の短縮を目的として手術前の入院日数が短縮を意識しています。

産科では地域周産期母子センターとして周産期救急受け入れ病院でもあり、切迫早産や胎児発育遅延、胎盤機能不全によるNRFSなどのため管理入院中に緊急帝王切開が必要になる症例もあります。また頸管無力症などに対しての頸管縫縮術も実施しています。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 678 0.43 1.01 0.15 77.99
K2686 緑内障手術 水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術 61 0.43 1.00 0.00 79.77
K2682イ 緑内障手術 流出路再建術 眼内法 - - - - -
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - -
手術治療は主に白内障、網膜硝子体疾患、緑内障、外眼部疾患を対象に行っております。
白内障は日帰り手術では対応できない難症例、全身的なリスクのある症例、全身麻酔が必要な症例に対応しております。

耳鼻いんこう科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 61 1.00 6.15 0.00 22.28
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 32 1.00 4.03 0.00 47.72
K347 鼻中隔矯正術 25 1.00 3.92 0.00 35.80
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 17 1.00 4.24 0.00 50.71
K4611 甲状腺部分切除術,甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) 14 0.93 6.00 0.00 50.50
手術はクリニカルパスで行っており、ほとんどのケースで逸脱することなく診療を行えています

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 41 2.32 6.76 12.2 78.68
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 18 0.11 0.56 0.00 67.78
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 13 1.62 8.15 7.69 80.77
K5612ハ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腸骨動脈 - - - - -
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術 2吻合以上のもの - - - - -
当院の心臓血管外科は地域の総合病院としての役割を重視した診療を行っています。近隣のクリニックからの紹介を積極的に受け入れ、治療、手術を行い、治療後は紹介元の医療機関で治療を継続していただいています。
治療にあたっては、循環器内科と院内連携を綿密にし、患者さんにとって最良と考えられる治療を選択しています。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 34 1.82 6.94 0.00 74.26
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 32 2.78 3.94 0.00 74.44
K496-2 胸腔鏡下醸膿胸膜又は胸膜胼胝切除術 11 8.18 17.91 27.27 75.36
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) - - - - -
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -
当院呼吸器外科では、傷の小さな完全鏡視下手術を導入しています。対象疾患は気胸、膿胸などの感染性疾患、肺癌など多岐にわたります。導入後、手術時間や在院日数の短縮など目に見える形で成果がでています。また手術やその他治療に関しては、呼吸器内科とも協力し、患者さんに最も合った適切な治療を提供しています。今後も体にやさしい安全な手術の提供を心掛けてまいります。

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K628 リンパ管吻合術 43 0.98 4.88 0.00 59.26
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 16 0.00 1.00 0.00 76.50
K0064 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径12cm以上) 12 0.92 1.75 0.00 54.92
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 12 0.92 3.33 0.00 77.50
K2193 眼瞼下垂症手術 その他のもの - - - - -
四肢リンパ浮腫の診療では、術前評価はリンパシンチグラフィとICG蛍光造影、超音波検査など併せて行っております。治療法はリンパ管静脈吻合(LVA)に加えて脂肪吸引(LS)を併用することもありますが、適応は個々の状態によります。                                                         眼瞼下垂の診療では、通常通り症状・原因に応じて手術法を使い分けておりますが、挙筋前転術は松尾法の両側同時実施を推奨しております。外来手術または入院1泊2日で、患者様の状態や環境を考慮してご相談の上、選択しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 13 0.10%
180010 敗血症 同一 39 0.31%
異なる 36 0.29%
180035 その他の真菌感染症 異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.13%
異なる - -
当院には播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血症患者の患者も入院してきます。外科系・内科系全科にまたがる疾患についても総合的な診療を行っております。
医療の質指標

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数(分母) 分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子) リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
1,804 1,476 81.82
当院では、日本静脈学会が発行している「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に 関するガイドライン(2017年改訂版)」を元に、院内での予防プロトコールを作成し、その内容に準じて術前、術中、術後の管理を行っている。
プロトコールは適宜更新を行っており、その際には、各診療科に内容の改訂を依頼している(最終的に、循環器内科・麻酔科にて内容の確認が行われる)。これにより、各診療科スタッフにプロトコールの内容が周知され、しっかりと遵守されるようになっている。
また、医療スタッフからの意見や質問を受け、プロトコールの記載・表現方法をよりわかりやすい内容になるように、適宜変更している。

血液培養2セット実施率

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数(分子) 血液培養2セット実施率
4,554 3,021 66.34
血液培養は、血流感染症を診断する目的で実施され、診断精度を高めるために、複数(2セット)採取が推進されている。当院では臨床検査部で毎月、血液培養検査の実施データを抽出し、ICT(感染制御チーム)で血液培養の2セット実施状況を把握している。

院内職員に対しては、毎年院内感染防止対策研修を行い、その中で血液培養検査時には2セット実施することを周知している。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数(分母) 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細胞培養同定検査が実施された患者数(分子) 広域スペクトル抗菌薬使用時の細胞培養実施率
1,253 1,131 90.26
細菌培養をしないまま広域スペクトルの抗菌薬を投与することは,その抗菌薬に効果のなかった耐性菌等が残り、治療が長期・難渋化する危険がある。当院では広域スペクトル抗菌薬を使用する場合、届出制を採用しており、AST(抗菌薬適正使用支援チーム)で全例の使用状況を把握している。
その上で、細菌培養検査が実施されていない場合は主治医へ連絡し、実施を促している。

更新履歴

2024/09/30 令和5年度DPCデータに基づく『令和5年度DPC指標』アップしました。
2024/10/01 リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率・血液培養2セット実施率・広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率のコメント追記しました。

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