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平成27年度 DPC指標



年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1,546 290 406 790 898 992 2,280 3,822 2,786 506
当院は平成15年から地域医療支援病院として幅広い年齢層に医療を提供しています。また地域中核病院として急性期医療の役割を果たすため、救急医療・小児医療・周産期医療などの拠点病院として医療の充実に努め、安全で質の高い医療を提供しています。
平成27年度の年齢階級別退院患者数では、最も多かったのは70歳代で、60歳代以上の割合が6割を超えています。
また、4番目に10歳未満が多く、これは横浜市小児救急拠点病院としての役割や、周産期救急の役割を果たしている結果と考えれらます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 169 10.9 10.9 1.2 76.4
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 87 7.0 7.9 0.0 67.8
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 62 8.1 9.2 1.6 70.7
消化器内科の症例で最も多いのは総胆管結石に伴う胆管炎で腹痛、発熱で救急外来を受診されそのまま入院加療が必要となることが多く、症例数は増加傾向にあります。2番目は大腸憩室疾患で高齢の憩室出血の患者さんが増加してきています。比較的短期間で症状改善し短期間で退院可能となります。3番目の虚血性腸炎は比較的広い年齢層に見られる腹痛、下痢、血便をきたす疾患です。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
040040xx99100x 肺の悪性腫瘍 73 2.1 3.3 0.0 68.8
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 68 10.6 14.3 2.9 71.1
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 48 13.0 20.6 8.3 76.1
呼吸器内科では肺の悪性腫瘍、すなわち肺がんの患者さんが最多です。次いで肺炎の患者さんが多く、間質性肺炎の患者さん(主に急性増悪)がそれに続きます。平均在院日数は全国平均に比べてかなり短くなっています。

腎臓内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 33 14.0 15.4 9.1 70.1
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 29 20.6 14.3 6.9 77.1
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 24 26.8 21.7 37.5 86.3
腎臓高血圧内科では、腎疾患(腎炎・ネフローゼ症候群・腎不全など)や検尿で異常を指摘された方の精密検査、高血圧の検査・治療を中心に、血液透析や腹膜透析、血漿交換療法を含む血液浄化療法全般を担当しています。 また、病診連携を主とした治療方針をとっており、ご紹介いただいた医療機関へ逆紹介する事を基本としています。

糖尿病内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 201 11.6 15.4 1.0 64.2
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 24 22.1 21.7 33.3 86.5
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 20 12.8 14.3 15.0 76.5
糖尿病(教育入院等)が約8割を占めます。糖尿病教育入院の平均在院日数:14日前後
※患者さんの病状や要望によっては、3日前後の食事療法体験入院や、7日前後のインスリン導入短期入院などを行っています。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満)手術処置等なし 50 13.3 15.8 26.0 73.2
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満)SPECT等あり 33 16.9 18.1 21.2 74.4
010230xx99x00x てんかん 29 8.8 15.0 3.4 65.5
当科では脳梗塞の件数は周辺病院と比較して多いとは言えません。しかし平均在院日数は全国と比較して短くなっており、非常に質の高い診療を行っていると思っております。またてんかん重積の治療も積極的に行っております。このように当科では質の高い神経救急を行っていると自負しております。

血液内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 51 11.9 17.7 2.0 71.5
130010xx97x2xx 急性白血病 45 34.6 43.6 2.2 68.1
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 20 8.9 23.0 0.0 78.7
血液内科では主として造血器悪性疾患を診療しています。
最も多い症例は、悪性リンパ腫の中でも非ホジキンリンパ腫、ついで急性白血病、骨髄異形成症候群の順です。これらの患者さんに対して、標準的かつ最新の治療を提供するよう心掛けております。病院に入院されている日数の平均値(平均在院日数)は、全国DPC対象病院と比較して、いずれも下回っていることが分かります。抗がん剤などの治療を行うに当たっては、なるべく合併症を作らないよう、上手に支持療法を行うよう心掛け、患者さんの社会復帰・家庭復帰を後押しし、結果として入院病床の効率的な運用を行っております。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル法検査あり 342 3.2 3.1 0.0 70.7
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等あり 185 4.8 4.9 0.5 69.5
050130xx99000x 心不全 133 17.6 18.3 7.5 81.0
狭心症や急性心筋梗塞は、当科の診療における中心的な疾患となっています。心臓カテーテル検査は冠動脈疾患の診断に重要ですが、入院を要する侵襲的な検査ですので、診療に際してはまず外来でできる負担の少ない非侵襲的な検査を行った上で、必要性が高いと判断された患者さんに限定して行うようにしています。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
040100xxxxx00x 喘息 258 6.2 6.3 1.9 3.6
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 194 5.7 5.7 0.5 2.5
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 119 5.9 6.2 1.7 0.0
小児科では、気管支喘息や肺炎・気管支炎・細気管支炎といった呼吸器疾患の症例が多くなっています。これは、当院が市の小児救急拠点病院の一つとして、昼夜を問わず呼吸障害を始めとした急性期疾患に対応しているためと考えています。
また、NICUも備えており、近隣の産科医院の先生方よりハイリスクの妊婦さんを搬送していただき、産科との協力体制のもと地域における周産期医療を担っているため、新生児疾患の頻度も高くなっています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
060335xx0200xx 胆嚢水腫、胆嚢炎等 94 6.9 7.8 0.0 64.4
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 93 14.9 17.4 0.0 73.0
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 85 6.0 9.6 0.0 52.6
外科で最も多い症例は胆嚢水腫、胆嚢炎等になります。患者さんの経過の一例としては、消化器内科で検査を行った後に外科に入院し、手術を行うものもあれば、胆嚢炎の診断で救急搬送され、外科で入院、緊急手術となる症例もあります。待機手術、緊急手術ともに第一選択は腹腔鏡下胆嚢摘出術となります。次に多いのが結腸の悪性腫瘍です。近隣の診療所や消化器内科で消化管内視鏡を行った後に紹介されるのがほとんどです。なかには大腸がんイレウスの診断で救急搬送されてくる場合があり、消化器内科と連携して大腸ステントなどを行い一時的な人工肛門の増設を回避し患者さんのQOLの向上に努めています。結腸がん+直腸がんの40%は腹腔鏡下の手術を行っています。内視鏡外科技術認定医3名を擁し、高い技術を誇っています。また当科は甲状腺の悪性腫瘍の症例が他院と比べ非常に多いのが特徴です。内分泌・甲状腺外科専門医 日本甲状腺学会専門医を擁し高い技術を誇っています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 94 29.2 28.7 69.1 81.0
07040xxx01xx0x 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 82 18.9 25.0 7.3 67.2
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 65 25.5 27.2 7.7 74.9
高齢者に多い股関節大腿近位骨折が多数を占めています。
その他平成21年4月から人工関節センターを整形外科内に開設し、股関節・膝関節の置換術を多く行っています。
また腰部脊柱管狭窄症(腰椎すべり症)の手術も多数行っています。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 30 12.0 10.0 10.0 73.3
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 25 28.4 19.3 56.0 74.2
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 21 16.2 18.1 23.8 73.3
脳神経外科では頭部外傷患者さんの入院が一番多くなっています。脳挫傷など保存的加療を行う患者さんだけでなく、急性硬膜下血腫や急性硬膜外血腫などで緊急手術が必要になる患者さんも増えています。次に脳出血や脳梗塞の患者さんが多くなっており、脳出血の中にも緊急手術が必要になる患者さんがいらっしゃいます。いずれもリハビリテーションが必要な患者さんが大多数のため急性期の治療が終わった後に転院される患者さんが多くなってきます。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 88 7.6 9 0 69.7
080011xx99xxxx 急性膿皮症 70 8.8 12 0 67.2
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 18 6.8 10.5 0 75.7
皮膚科では、蜂窩織炎や丹毒などの急性細菌感染症や、帯状疱疹、重症薬疹の入院治療を行っています。皮膚悪性腫瘍の切除や植皮は入院にて行っていますが、入院期間が長くならないようにこころがけています。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 110 7.4 7.6 0.9 76.2
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 58 5.8 5.9 1.7 63.2
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 26 10.6 12.6 0.0 77.0
膀胱腫瘍:経尿道的膀胱腫瘍切除術に関しましては、入院期間は6日間を基本として行っております。より合併症を少なくするように、スタッフ一同頑張っております。
尿路結石:経尿道的尿路結石砕石術に関しましては、入院期間5日間を基本としております。高齢化に伴い、多くの合併症を有していたり、ADLが悪いケースも増加しておりますが、より低侵襲な治療が提供できるように研鑽を積んでおります。
尿路感染症:高齢化にともない、尿路感染が増加している印象をもっております。ご高齢の方の尿路感染は入院が長期化したり、他の疾患が顕在化するなど難しい面もありますが、早期退院ができるように心がけて治療に当たっております。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 61 9.1 10.2 0.0 45.1
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 腹腔鏡下子宮附属器摘出術等あり 54 5.1 6.5 0.0 37.0
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器摘出術開腹等あり 36 9.3 10.4 0.0 50.1

産科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 95 7.4 6.6 0.0 31.6
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術あり 90 9.6 9.9 1.1 33.7
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 51 26.8 20.9 2.0 31.9
当院は母体搬送受け入れ病院として機能しており、自院のみならず近隣からの紹介患者を多数受け入れています。
また総合病院として、合併症妊婦も多数紹介あるいは受診されています。そのため、胎児発育遅延や胎盤機能不全による羊水過少などの症例も増加してます。これらの状態であってもなるべく経腟分娩となるようにしていますが、約半数の症例ではその経過中に緊急帝王切開などが必要になっています。
さらに当院にはNICUが併設されているので切迫早産~早産症例も多数診察しています。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
020240xx97xxx0 硝子体疾患 - - 7.4 - -
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 - - 8.6 - -
020280xx99xxxx 角膜の障害 - - 16.5 - -
眼科の入院はほとんどが手術目的となります。最も多い症例は1泊2日の白内障の水晶体再建術・眼内レンズ挿入ですが、短期滞在手術基本料3のため集計対象外となっています。

耳鼻いんこう科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 85 7.2 8.2 0.0 19.7
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 50 7.6 7.8 0.0 48.0
030400xx99xxxx 前庭機能障害 49 6.3 5.3 0.0 66.9
地域の中核病院として扁桃炎、副鼻腔炎、めまいなどの疾患を多く診療しています。
手術はクリニカルパスで行っていますが、ほとんどのケースで逸脱することなく診療を行えています。

心臓血管・呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 42 13.3 13.0 0.0 69.2
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 25 1.0 9.7 0.0 68.9
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 17 3.9 6.0 0.0 75.1
当院の心臓血管・呼吸器外科は地域の総合病院としての役割を重視した診療を行っています。近隣のクリニックからの紹介を積極的に受け入れ、治療、手術を行い、治療後は紹介元の医療機関で治療を継続していただいています。
また、平成27年のDPCコード別疾患数は、肺がんの手術実施症例が最も多く、手術は胸腔鏡の使用を積極的に行っています。
治療にあたっては、循環器内科や呼吸器内科と院内連携を綿密にし、患者さんにとって最良と考えられる治療を選択しています。
さらに、平成28年度には血管内治療の専門医が着任し、腹部大動脈ステントグラフトに加え胸部大血管へのステントグラフトの実施可能となりました。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 25 2.2 3.5 0.0 75.3
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 17 4.9 5.9 0.0 41.2
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 16 6.1 10.6 0.0 70.6
加齢に伴う上眼瞼下垂には、両側同時手術を推奨している関係で、原則的に1泊2日入院としています。
当日の午前に入院し、午後に手術を受け、翌朝に退院です。手術は局所麻酔で、1時間30分前後です。
抗血小板薬が中止できない場合、家庭の事情で翌日のお迎えが無理な場合などは、2泊3日にする場合もあります。

頬骨骨折・眼窩壁骨折では、比較的短めの3泊4日入院が基本です。手術は全身麻酔で、2時間程度です。
低侵襲な手術法が確立したため、従来のように2週間経過を見る意義は減っており、より早期の手術が推奨されます。
麻酔科、手術室スタッフの協力により、必要であれば来院当日の手術も行っており、平均待機日数は3.6日です。
放射線部スタッフの尽力により、必ず入院中にCTを撮影します。退院の時には、症状が残っていることが多いのですが、構造的にはちゃんと直っていることを理解し、安心してもらってから、退院です。術後5~7日目の外来で抜糸します。

下肢リンパ浮腫は全麻で6泊7日、上肢リンパ浮腫は全麻で4泊5日、局麻で3泊4日を基本としています。
上肢は退院後の外来で抜糸ですが、下肢遠位の術後は、傷をちゃんと治すには数日脚を挙げておくのが推奨されます。
5日目に抜糸して退院です。自宅が近く、ご家族が自家用車で送り迎えしてくださるなら、1~2日短縮は可能です。

初発の5大がんのUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃がん 80 19 18 46 16 36 1 第7版
大腸がん 37 36 45 53 24 29 2 第8版
乳がん 23 24 9 - - 11 1 第7版
肺がん 20 - 29 88 32 31 1 第7版
肝がん - - - 12 23 81 2 第5版補訂版
※ 1:UICC TNM分類、2:がん取扱い規約
胃がんは早期のものであれば治療後の患者さんのADL向上を考え消化器内科と連携して治療を行っています。ESDなどの内視鏡治療で根治となる場合もあります。胃がん全体では50%が外科手術症例では腹腔鏡下幽門側胃切除や腹腔鏡下胃全摘になります。術前、術後の化学療法はマニュアル化されており、安全に行っています。
大腸がんも診断や内視鏡治療、大腸ステント挿入といった手技が患者さんのADL向上に不可欠なため消化器内科と連携を行い治療しています。大腸がん、直腸がんは40%程度腹腔鏡で手術を行っています。術前、術後の化学療法は胃がんと同様マニュアル化され安全にておこなっています。
胃がん、大腸がんともにさまざまな多施設共同研究に参加し、最新の知識を得るように努力しています。
肝臓がんは背景肝の状態や解剖学的な位置などにより手術の適応を決めています。手術単独で治療が終わるわけではないので手術後消化器内科、外科と連携してfollowしています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均在院日数 平均年齢
重症度 0 23 9.2 56.0
重症度 1 62 10.5 73.8
重症度 2 59 16.1 83.0
重症度 3 38 15.1 84.6
重症度 4 - - -
重症度 5 - - -
不明 - - -
重症度0の患者さんは比較的年齢の若い市中肺炎の方が多く、短期間で退院されています。重症度が上がるにしたがい年齢層が高くなり、入院期間も長くなっています。

脳梗塞のICD10別患者数等

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均
在院日数
平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 16 6.9 67.7 0.0
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 146 23.2 76.2 29.9
その他 28 16.5 82.0 2.3
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 17 6.0 71.8 0.0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症) 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患、詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
脳梗塞など虚血性脳血管障害の患者さんは主に神経内科に入院となりますが、その他脳神経外科に入院される患者さんもいてその合計の数になります。この中では脳梗塞が主で、その他に一過性脳虚血発作などがあります。脳梗塞をみてみると発症3日以内の急性期脳梗塞が80%以上を占めており、平均年齢も75歳以上の高齢者になっています。急性期の治療およびリハビリテーションを平均して3週間くらい行い、その後は約3割の患者さんがリハビリテーションの継続のためリハビリテーション専門の病院に転院となっています。一過性脳虚血発作の患者さんは脳梗塞の患者さんに比べて年齢が若い傾向にあり、入院時は症状も改善しているので入院期間も短く、みなさん自宅に帰られています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 344 0.2 1.1 0.0 68.3
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 201 3.9 10.9 3.5 77.3
K654 内視鏡的消化管止血術 75 0.9 9.2 6.7 73.1
消化器内科で行う手術は内視鏡を使ったものがほとんどです。最も多いのは大腸ポリープ切除で原則1泊2日の入院で治療を行っています。2番目に多いのが内視鏡的胆道ステントですが、総胆管結石に対して行われることが最も多く、膵臓がん、胆管がんによる閉塞性黄疸に対しても行われ症例数は増加傾向にあります。3番目の内視鏡消化管止血術は吐血、下血に対して行われ胃潰瘍、大腸憩室出血などがおもな対象となります。胆道ステント留置、消化管止血術は救急患者さんに緊急でおこなわれることがほとんどです。

呼吸器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K386 気管切開術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を含む。) - - - - -
呼吸器内科で手術として集計されている内容は、入院中に他診療科の協力を受け実施したものです。

腎臓内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K610-3 内シャント設置術 30 24.8 19.3 16.7 75.1
K386 気管切開術 - - - - -
K6146 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) - - - - -
腎臓高血圧内科で手術として集計されている内容は、入院中に他診療科の協力を受け実施したものです。

糖尿病内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を含む。) - - - - -
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 - - - - -
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上) - - - - -
糖尿病内科で手術として集計されている内容は、入院中に他診療科の協力を受け実施したものです。

神経内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を含む。) 10 38.1 32.0 60.0 79.7
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
神経内科で手術として集計されている内容は、入院中に他診療科の協力を受け実施したものです。

血液内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K610-3 内シャント設置術 - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満) - - - - -
K6262 リンパ節摘出術(長径3センチメートル以上) - - - - -
血液内科には、手術目的の患者さんも入院することがあります。人工透析のための内シャント設置術、リンパ節腫脹診断目的のリンパ節摘出術です。これらの処置・検査を行った後、患者さんに適切な治療を行っていきます。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 173 2.9 3.0 0.0 70.6
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 85 0.0 14.6 2.4 69.0
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 44 6.0 10.9 2.3 80.3
カテーテルを用いた冠動脈疾患の治療法である、経皮的冠動脈ステント留置術は当科の得意とする治療法で、件数も増加傾向にあります。冠動脈疾患の治療法には他に、薬物内服治療や、外科医が行う冠動脈バイパス手術があり、それぞれに長所と短所があります。当院ではそれぞれの症例に最適な治療法の選択を心がけるとともに、患者さんに十分な情報を伝え、極力患者さんの希望に沿った治療法を選ぶように努力しています。
また、当科では常に循環器内科医が院内に常駐し、1年365日、24時間体制で診療にあたっています。

小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの) 11 0.4 0.9 9.1 2.6
K300 鼓膜切開術 - - - - -
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度のもの) - - - - -
小児科の入院患者さんに行われた手術(に準じた処置)としては、腸重積症に対する非観血的整復術(高圧浣腸)が最も多くなっています。この腸重積症に対する整復術は、発症からの時間がとても重要であり、昼夜を問わず必要なタイミングで行っています。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 131 1.4 4.8 0.0 63.7
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 80 1.3 1.2 0.0 68.4
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 72 1.1 1.2 0.0 67.0
外科では腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多い手術となっています。胆嚢結石の89%は腹腔鏡下に行われています。総胆管結石合併例でも消化器内科と連携し総胆管結石切石後に外科で胆嚢摘出術を行っています。胃全摘後など特殊な場合以外総胆管結石で手術になることはありません。また重大な合併症である胆道損傷は3年間で一例もありません。二番目に多いのは鼠径ヘルニアの前方修復術、3番目に多いのは腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術です。外科医として初期に経験することの多い手術ですが、詳細な解剖の理解と緻密な技術を要するためかえって敬遠している施設もありますが繰り返し勉強会を行ったり、3D内視鏡を導入したり研鑚に努めています。前方修復術を選択するか腹腔鏡下で修復するかは患者さんの希望や既往歴、ヘルニアの大きさを考慮して判断しています。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K0821 人工関節置換術 160 1.2 20.0 8.1 70.7
K0461 骨折観血的手術(大腿) 75 4.9 18.5 54.7 68.6
K0462 骨折観血的手術(前腕) 75 1.4 3.6 0.0 55.0
一番上位の人工関節置換術は股関節、膝関節です。
高齢者に多い骨折観血的手術(大腿)も多数を占めています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 32 2.9 12.7 12.5 78.9
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術[その他のもの] 16 10.6 39.4 18.8 66.6
K1781 脳血管内手術(1箇所) 10 1.8 30.1 30.0 61.9
脳神経外科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫の穿頭洗浄術です。頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫を洗浄して除去することにより手術前にあった片麻痺などの症状は改善されます。慢性硬膜下血腫は高齢者に多く、リハビリテーションが必要な患者さんもいらっしゃいます。次に多いのは脳腫瘍の摘出術です。脳腫瘍には良性から悪性まで様々な種類があり、また、できる場所や大きさなどによって手術の難しさには違いがあるため手術が長時間になることもよくあります。その次の脳血管内手術はカテーテルを用いた治療で、主なものとして脳動脈瘤のコイル塞栓術があげられます。この脳血管内手術は脳動脈瘤に対する治療において従来からの開頭手術よりも侵襲が少ないため手術数は今後も増加していくものと思われます。

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 22 1.0 4.5 0.0 74.8
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上、4cm未満) - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上、6cm未満) - - - - -
当科では、皮膚生検や皮膚腫瘍の切除は、主に外来での日帰り手術を行っています。皮膚悪性腫瘍や、良性腫瘍でも大きい場合などは、入院手術で対応しています。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 71 1.3 5.6 2.8 76.0
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 56 1.4 3.3 1.8 63.2
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 43 1.3 5.0 0.0 76.6
膀胱悪性腫瘍手術に関しては、術前日の入院、術後4日目での退院を基本としております。
電解質溶液利用の経尿道的手術も、その利点・欠点を踏まえて、積極的に活用しております。
経尿道的尿路結石除去術に関しては、術前日の入院、術後3日目での退院を基本としております。
いづれの手術におきましても、術中・術後の合併症をより少なくし、予定通りの治療経過が得られるように、スタッフ一同励んでおります。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 71 0.9 3.2 0.0 36.6
K877 子宮全摘術 70 1.0 8.7 1.4 49.0
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 70 2.0 7.4 0.0 34.0
地域中核病院として多数の患者さんを受け入れています。その中で子宮付属器腫瘍の場合はその多くを腹腔鏡手術にて対応しています。子宮摘出については現時点ではほとんどが開腹による子宮全摘術となっていますが、最近では腹腔鏡下子宮全摘術も行っており、今後は開腹子宮全摘術は減少していくと考えられます。
さらに近隣からの分娩依頼などもあり、それに伴って骨盤位や既往帝切患者も増加しているので、選択的帝王切開事例も増加しています。この傾向は今後も継続していくと考えられます。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 785 0.5 1.0 0.0 76.3
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) - - - - -
当科は入院白内障手術を中心とした治療を行っており、日帰り手術では対応できない難症例、全身的なリスクのある症例、全身麻酔が必要な症例や通院が困難な患者さんに対応しています。

耳鼻いんこう科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 80 1.0 5.5 0.0 21.1
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 27 1.2 5.4 0.0 46.9
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 21 1.0 5.6 0.0 49.3
地域の中核病院として扁桃炎、副鼻腔炎などの疾患を多く診療しています。
手術はクリニカルパスで行っていますが、ほとんどのケースで逸脱することなく診療を行えています。

心臓血管・呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K610-3 内シャント設置術 28 0 0.0 0.0 69.1
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(リンパ節郭清を伴わない) 20 2.5 9.7 0.0 70.8
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 20 1.7 30 0.0 75.1
最も多かった手術は、内シャント設置術となっています。
平成27年度の内シャント設置術の総数は67件となっていますが、内科に入院している患者さんへの実施も多数あるため、心臓血管外科には集計されていません。
また、2番目に多かった手術は肺がんの手術で、次は下肢の血管手術となっています。
さらに平成28年度からは、胸部大血管へのステントグラフト手術も対応可能となりました。

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 19 0.0 1.0 0.0 74.4
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上) 17 0.7 3.8 0.0 46.3
K628 リンパ管吻合術 16 0.9 4.1 0.0 70.6
加齢に伴う上眼瞼下垂には、両側同時手術を推奨している関係で、原則的に1泊2日入院としています。
当日の午前に入院し、午後に手術を受け、翌朝に退院です。手術は局所麻酔で、1時間30分前後です。
抗血小板薬が中止できない場合、家庭の事情で翌日のお迎えが無理な場合などは、2泊3日にする場合もあります。

皮膚皮下腫瘍はなるべく外来局所麻酔で対応しますが、年齢、部位、大きさ、深さなどによって、それでは危険と判断する場合があります。その場合、入院で全身または局所麻酔での手術となります。全身麻酔なら前日に、局所麻酔なら当日に入院です。
手術後の日数は、1~2泊が多いのですが、腫瘍の大きさ、部位、皮下ドレーンからの浸出液の量で、何日延長するかを判断します。

下肢リンパ浮腫は全麻で6泊7日、上肢リンパ浮腫は全麻で4泊5日、局麻で3泊4日を基本としています。
上肢は退院後の外来で抜糸ですが、下肢遠位の術後は、傷をちゃんと治すには数日脚を挙げておくのが推奨されます。
5日目に抜糸して退院です。自宅が近く、ご家族が自家用車で送り迎えしてくださるなら、1~2日短縮は可能です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 31 0.2
異なる 31 0.2
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 67 0.5
異なる - -
当院には播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血症患者の患者も入院してきます。外科系・内科系全科にまたがる疾患についても総合的な診療を行っております。

更新履歴

2016/09/26機能評価係数2の保険診療指数における「病院情報」を公開しました。